金丙鎭(キム・ビョンジン、김병진)は、1988年に韓国の**国軍保安司令部(現・軍事安全保障司令部)**の不正行為を告発したことで知られる人物です。彼は当時、韓国軍の内部情報を知る立場にあり、その告発は韓国社会に大きな衝撃を与えました。
国軍保安司令部(국군보안사령부)は、韓国軍内の情報機関であり、軍の保安・防諜(スパイ防止)活動を担当する組織でした。特に**朴正熙(パク・チョンヒ)政権(1961~1979)と全斗煥(チョン・ドゥファン)政権(1980~1988)**の時代には、軍と政府の権力維持に重要な役割を果たし、政治的弾圧、拷問、世論操作などの違法行為に関与していたとされます。
この組織は特に、民主化運動の弾圧や、軍内部の異端分子の監視に力を入れていました。1980年の**光州事件(光州民主化運動の武力弾圧)**においても、重要な役割を果たしたと言われています。
1987年、韓国では長年の軍事政権に終止符を打つ民主化宣言が行われ、1988年には初の本格的な民政移管が実現しました。そうした中で、金丙鎭は国軍保安司令部が行っていた以下のような違法行為を告発しました。
金丙鎭の告発は、1988年の**韓国国会での「5共(第五共和国) 청문회(聴聞会)」**につながりました。第五共和国とは、全斗煥政権(1980~1988)を指します。
この聴聞会では、国軍保安司令部の不正が明るみに出され、軍と政府の癒着、違法な政治関与、拷問などが暴露されました。
この告発と聴聞会は、韓国社会に以下のような影響を与えました。